「偶然好き」って公言している。
好きすぎて、自ら偶然が起きるシチュエーションを作っているくらい。
例えば、海外旅行に行く時も、下調べは最小限。
事前に調べ尽くして、綿密な予定通りに旅する人が多いと思うけど、お父さんは真逆。
事前に調べて予約するのは、航空券、宿泊するホテルと到着した空港への車の手配くらい。
観光名所や現地で有名なモノ、食事などはいっさい調べない。
よっぽど有名な情報は、調べていなくても耳に入ってくる。
現地の情報は、現地に着いてから現地の人に聞いて得る。
それで、勧められた場所に行くことになっても、その場で手配する。
食事するレストランは、まず事前に調べない。
ホテルのコンシェルジュに相談したり、街で見かけたお店を予約したり、予約なしで訪れる。
何で調べないかというと、調べると偶然性が薄まるから。
情報なく入ったお店で、サービスよく、美味しい料理を食べることができたら、調べて入ったお店より楽しく感じる。
また、どんなお店かわからない、不安と期待でドキドキすることも楽しんでる。
好きな曲をプレイリストに入れて聞くのと、偶然ラジオから流れてくる。
どっちがテンションあがる?
好きな曲を聞くという行為は一緒でも、そこに偶然が絡むと、脈拍数があがるよね。

今は、ほとんどの物事は簡単に調べることができる。
それは、便利だし安全だし、否定するつもりはない。
でも、同時にストーリーに共感する時代だと思う。
共感するストーリーは、予定通り進まず、困難や失敗を経験した末に成し遂げるものだよね。
そんなストーリーに偶然は必要なんだ。
グッドストーリーになる最高のスパイスが「偶然」なんだよね。
そして、「偶然」を気にしながら過ごすと、嗅覚が鋭くなって、感性が磨かれる。
お父さんは、どこの国に行っても、店構えで、そのお店のサービスや料理の質がおおよそ予測できる。
おそらく、ネットのグルメサイトより、自分好みのお店は、高い確率で判断できると思う。
「偶然」を意識して、感性が磨かれると、間違いなく情報選別能力があがるんだよね。
情報収集をしないと、選別能力があがるって、おかしな話だけど。
また、「いい偶然」を経験すると、記憶に残る出来事が増える。
やらかすこともあるけど、「偶然」は人生に刺激を与えてくれる。
偶然を追求するとストリートに行き着く。