近江商人の商売十訓とされている一つに
今日の損益を常に考えよ、今日の損益を明らかにしないでは寝につかぬ習慣にせよ。
とある。
三大商人の一つ近江商人の教えかどうかはさておき、お父さんなりの解釈をしてみたい。
商いにおいて損益とは、どう活動して、どれだけ収益があがり、いかに経費がかかったかわかる成績表みたいなもの。
だから、損益を考えるとは、結果を直視し、現状を把握し、分析すること。
損益は次の商いへの判断材料になる。
損益を考えるって、目先の利益を追うようなイメージもあるけど、決してそうではない。
実際には、利益確保が最優先目標になってしまっていることが多いけど、笑。
「数字は絶対だ、正義だ」なんてね。
これは、本当に難しい話で、損益は生活の存続に直結するから、最重要なのは間違いないけど、損益絶対主義になると将来に向けた種まきがしにくくなって、先細ってしまう可能性がある。
何よりも、損益絶対主義は息苦しくて、損益の目標達成以外の楽しみや悦びを奪ってしまう。
お父さんは、損益の目標達成以外の楽しみや悦びを比較的重視していて、損益の目標に縛られすぎずに経営できる規模を考えて、仕事をしているくらいなんだ。
それでも、損益は考えなくてはならない。
損益を考えない、考えられない経営者は、常に損益を考えてくれるしっかり者が一緒にいて、その人の意見を聞き入れられない限り100%失敗してしまう。

商売に限った話ではなく、個人でも同じだよね。
収入と支出を把握して、バランスを考えた生活をしないといけない。
現状を把握せず、支出を続ければ破綻してしまう。
だから、自分自身の損益を考える習慣を身につけるべきなんだ。
そして、個人でも同じく、損益絶対主義になると将来に向けた種まきができなくなるから、気をつけないといけない。
お金は、なりたい自分になるために使うべきだからね。
お金は手段であって、そのお金で「何をするの」かが大事だからこそ、損益を考え「いつでも使える状態」に整えておければいいよね。