ずーっと、なにかに嫉妬していた。
ないものねだりをする子供のように、誰かにまたは、自分自身に対して、ねたみひがみの連射状態だった。
嫉妬の塊のような自分からすると、嫉妬とは無縁で、当たりが柔らかく、軽々と受け流すことができる合気道の達人のような颯爽感や、自信満々の雰囲気の人を羨ましく思っていた。
そして、すぐに、ねたんだりひがんだりする自分がとても嫌いだった。
嫉妬して悪口を言い終わった後の「何とも言えない嫌な気分」わかるかな。
それで、なんで今回は嫉妬の話かと言うと、嫉妬は、すべてがマイナスなの。
嫉妬がらみは、何したってプラスにならない。
嫉妬は、時にエネルギーになるけど、負のエネルギーだから、仮にそのエネルギーで何かを達成しても、歪んだものになるんだよね。
学生の時に、まったくモテなかったけど、社会人になり、起業してお金持ちになってモテだした友達がいるんだけど、女性とは、昔のモテない時の恨みを晴らしているような付き合い方をするんだ。
モテたい→お金持ちになる→モテるようになった→カタキをとっているような付き合い方をする→嫌われる
嫉妬をパワーに変えて一瞬成功しても、長い目でみると、負のサークルに入るのよ。
嫉妬は、ロクでもないとわかっても、なくならないもの。
どうしたら、いいんだろうね。

お父さんの体験談を話すね。
まずは、歳を重ねると、嫉妬の感覚が薄れるように思う。
いつからか嫉妬の感覚が少なくなってきたの。
そして、今となっては、何であんなことに嫉妬していたのだろうかと、不思議に思うこともある。
じゃあ、何もしないで、歳をとるだけで、嫉妬心が消えるのかと思ってみたんだけど、そうでもない。
おそらく、自分でどうにかなる嫉妬の素は、自ら取り除いたり、改善する努力をしてたんだと思う。
また、自分では、どうにでもならない嫉妬の素は、一旦無視したんだよね。
例えば、過ぎてしまったことは、どうにもならないよね。
学歴とか。
出身学校は変えられないもの。無視するしかないよね。
無視するから、「他で勝負するしかない」と腹を括れるメリットも生まれるんだよね。
60歳に近づいたお父さんが、嫉妬について思うのは、
得るものが増えれば、嫉妬は減る。
得るものが少ないと、嫉妬は増える。
得るものと嫉妬の総量は、同じ。
ということ。
歳を重ねれば、若い時より得るものが増える、だから嫉妬心が薄れるのだと思う。
比較することで嫉妬がうまれるかもしれないけど、得るものを増やせば消えていく。
結果論的ではあるけど、こんな風に思うのもありだと思う。
得るものなく歳をとったら、いつまでも嫉妬まみれ。
世の中に、誰かに、自分に不満だらけで暮らすなんて、いやだよね。
そして、最終的に、憎んで、意地悪や足を引っ張り出す人になりたくないよね。
嫉妬を感じたら、「その気持ちはとにかくマイナス」と思うのだ。
まずは、思うだけでもいいからさ。