学生時代は友達と、話しても、黙っていても、会っているだけでも楽しいよね。
クラスには、嫌いなヤツやタチの悪いヤツがいたかもしれないけど、社会人になり会社組織に入って出会う上司や同僚には、学生時代とはレベルの違う、信じられないくらい嫌なヤツがいるの。
人の地位は、良いほうより悪いほうに影響されやすいから、社会である一定のポジションに就くと、悪い性格が増幅されて、強烈に嫌なヤツが誕生すると思うんだ。
お父さんも社会人になって出会った隣の部署の上司は、今まで出会ったことがないくらいの「意地の悪い男」だったな。
それからも、度々、嫌味なヤツ、ズル賢いヤツ、高圧的なヤツ…さまざまな嫌なヤツに出会ってきた。
学生時代なら嫌なヤツとは距離を置いたり逃げることもできるけど、社会人ではそうはいかない。
逃げられない関係性はつらいよね。
また、学生と社会人では付き合う距離感も違ってくる。
学生の時は、付き合いの距離が近いけど、社会人になると学生の時のような距離感では付き合えない。
もっとも、自分にとって気持ちのいい距離感は人それぞれだけどね。
お父さんは、近い距離での付き合いは苦手かな。
グイグイと入りこんで、至近距離で付き合いたがる人がいるけど、そういう人と長い付き合いはできない。
たぶん、至近距離型の人は、さまざまな人と短期的に濃縮した付き合いをしていると思う。
「君子の交わりは淡きこと水の如し」
他人の実情に深入りせずに、水のようにあっさりとした付き合いは、永く変わることなく付き合える。
「出入り自由、関心は持つが干渉しない。基本的に淡白な人間関係」
こんな付き合いが、楽な距離感。
濃厚さがない分、親密度は低いかもしれないけど、ストレスを感じない付き合い方がいいと思っている。

繰り返すけど、気持ちのいい距離感は、人それぞれ。
まずは、自分の距離感をわかることだよね。
わかったうえで、人付き合いすれば、嫌な思いや疲れる付き合いも少なくなると思う。
グイグイと近づいてくれば、自分の間合いを保つように左右に避けたり、ステップバックすればいい。
遠い距離の相手とは、踏み込んでから様子をみてもいいしね。
付き合いの距離感に限らず、自分のことをわかるって難しいことだけど、気持ちのいい距離感がなんとなくでもわかると、人付き合いが楽になるよ。